Bali and beyond

ウミガメにFall in Love して流した2種類の涙

(こちらは2020年2月1日の記事です)

先日潜りに行ったら、とても美しいウミガメちゃんが不意に5メートルぐらい下の海底に現れたのです。

今までサーフィンで波待ちしている時には何回も、それこそ100回以上、水面に顔を出したウミガメちゃんを見た事はあったけど、水中でこんなにクリアに見たのは初めて。

一緒に行ったBeach Press エリツィン変酋長。あんたらそっくりやん(笑)

ウミガメちゃんからの優しいメッセージ

出会った時に慌てたのは私の方だけで、ウミガメちゃんは少しもペースを崩さずに、まるで私たちの泳ぎの速度に合わせるように、ゆっくりスイスイと美しい曲線を描きながら泳ぐ。

こちらのことは怖がらず、でも少し気にしている風で、時間にしたら10分ぐらい一緒にクルージングしてくれ、最後は恋人?もう1匹と合流して深いブルーの世界に消えていった。

その落ち着き払ったウミガメちゃんの態度から、私が勝手に(笑)うけとったメッセージ。

「何も焦らなくていいんだよ。自分のペースでやればいいんだよ。君は守られているんだから」

あとからあの時の感動を熟考して言葉にしたら、こんな風になりました(笑)。

約10分間、優雅にクルーズするウミガメちゃんの背中を追いながら、マスクの下で涙が止まらなかったのは、こんな素敵なメッセージ(感覚)を五感でうけとっていたからなんだと分析しております。

調べれば調べるほどウミガメちゃんの生態って面白い

①1回呼吸すると1時間以上息を止めることができる。体を動かさない状態だと最大5時間も息を止めていられるとも言われています。(素潜り30秒ともたない私の憧れの存在)

②ウミガメはおよそ1億年前から存在している。(あの落ち着き払った貫禄はここからきているに違いない!)

③1度海に出たオスのウミガメは海岸に戻ってこない。世界中を旅してまわるウミガメだけれど、メスだけは自分の故郷の海岸に正確に戻ってきて産卵する。(帰ってきた海岸が産卵にふさわしい状態に維持していないといけないな)

④産卵で涙を流すすがた、実は余分な塩分を目から体外に排出している。(今まで産卵で痛いのねって思ってた笑)

⑤長寿のシンボルとして、あるいは子孫繁栄、強さ、邪悪から人間を護ってくれる存在として、人は様々な国の文化・風習のなかでウミガメを崇めてきた。(ハワイでもそうですね)

全く知らなかった衝撃の事実や悲しい現実

①温暖化でウミガメの99%がメスに。(オーストラリア)https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/011000008/?P=1ウミガメの性は、卵にいるときの温度で決まる。温度が高くなればメスが増える。今回の研究では少なくとも116対1の比率でメスの数が圧倒的に勝っていたことが明らかになった。(ここにも地球温暖化の影響が…)

②現在世界に分布しているウミガメは全て絶滅のおそれのある種のレッドリストに載っている。

その主な理由としては:

違法捕獲 ワシントン条約(CITES)によって違法とされているにもかかわらず、商品としていまだに捕獲がたえない。

混獲(誤って漁網にかかってしまうこと)は、数知れないウミガメの命を奪う、大きな脅威です。その犠牲になるウミガメは、年間20万匹とも30万匹とも言われます。

産卵場所の破壊 沿岸域で行われる、ツアーや観光のための防波堤やホテルの建造、そしてマリーナなどのインフラ整備は、世界中でウミガメの産卵場所を破壊してきました。

汚染の影響 タールの塊やコンドーム、釣り糸、プラスチックバッグやボトルなど、実にさまざまなものが胃の中から発見されます。これらは、ふつうの栄養摂取に差し障るほど大量に、どの種類のウミガメからも出てきます。

読めば読むほど悲しくなって、涙が出てきました。絶滅の危機に瀕している理由のほとんどが、人間が作ったもの。一方で、その危機を救うために、世界中で多くの団体と人々が動いているのも事実です。

なぜ現代の人類は他の動物たちや美しい自然と共存する世界を作ってこなかったのだろう。

次世代をになう今の子供たちには、世界や宇宙全体の連鎖を想像できる大人になってほしい。

今生きる大人たちは、そのためにできることをしていくしかないな。

「ウミガメと泳ぎに行きますか」と、その日のコンディションを調べてわたしたちの希望通りのビーチエントリーの海岸に連れて行ってくれたのは、Go Dive Baliさん。

潜る前には呼吸法を教えてもらってトレーニング

スノーケルギアはレンタルしてるけど、そろそろマイフィンが欲しいなぁ

インストラクターのヒロくんは、ダイバーでサーファーでもある海のエキスパート。水中でとてもいい写真を撮ってくれます。

Written by Indigo Sea Chieko